目にみえない脅威と
新たな時代のまちと交通のあり方
この度、公益社団法人日本交通計画協会 交通計画研究所では、年初以来のコロナ禍に接し、弊協会の50年に渡るまちづくりと人の移動に関する知見を基に「目に見えない脅威と新たな時代のまちと交通のあり方」と題し、アフターコロナの時代を睨み、まちの姿がどうあるべきか、人の移動の姿がどうあるべきかについて試考を行い、とりまとめました。
本資料がより良い日本の都市と交通を創り出すきっかけになれば幸いです。
概要
本試考は、公共交通分担率が一定程度高い大都市を想定し検討を進めました。
大きく、2つのシナリオから成り立っています。
1つは、シナリオI 「以前の生活様式に対し限定的な変化しか起こらない」
もう1つは、シナリオII 「以前の生活様式に対し大きな変化が起きる」想定です。
シナリオⅠ:以前の生活様式に対し限定的な変化しか起こらない
以前の生活様式に対し限定的な変化しか起こらないという前提のもと、必ず実施すべき、あるいは少なくともこれだけは実施すべき施策として
自転車と情報を切り口に、その重点施策として以下5つの取組みを挙げました。
【自転車】
〇(仮称)サイクルハイウェイの新設
〇街路空間の再構築による(仮称)サイクルハイウェイネットワークの構築
〇自転車通勤の機会、機運醸成に向けた環境構築
(仮称)サイクルハイウェイ及び(仮称)サイクルハイウェイネットワークのイメージ
出典:(左)ニューヨーク市HP
【情報】
〇混雑状況などの情報発信の項目統一
〇インセンティブ付与などによる取組みの促進
シンガポールで実施したインセンティブ付与による混雑緩和施策
出典:シンガポール政府HP
シナリオⅡ:以前の生活様式に対し大きな変化が起きる
以前の生活様式に対し大きな変化が起きるという前提のもと、都心部と郊外部とのこれまでの関係が変化し、都心部、郊外部、ローカル駅部において道路空間、土地利用、交通の在り方に関する大胆な提案を行いました。
【都心部】
〇自動車走行空間の削減による歩行者空間の拡張、公共交通空間への転換
〇単純な業務利用から多様な利用(居住・文化・観光)への転換
〇LRT、BRT等地上走行型公共交通の整備とスローな観光交通の導入
【郊外部】
〇働く場の新たな価値の創造と余暇時間の拡充を受けとめる場の形成
〇新たな地域社会の原動力となるコミュニティスポットと生活の質を向上させる地域コミュニケーション
〇本質的にシームレスな移動の実現
【ローカル駅部】
〇徹底したウォーカブルなストリートの実現
都心部・郊外部・ローカル駅部の考え方とイメージ
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