【調査対象路線(13路線)】
北海道 :札幌市交通事業振興公社
函館市企業局
富山県 :富山地方鉄道
万葉線
愛知県 :豊橋鉄道
福井県 :福井鉄道
岡山県 :岡山電気軌道
広島県 :広島電鉄
愛媛県 :伊予鉄道
高知県 :とさでん交通
長崎県 :長崎電気軌道
熊本県 :熊本市交通局
鹿児島県:鹿児島市交通局
※大都市部は沿線特性が異なること等から、今回の調査では対象としていない。
【アンケート対象】
路線が存在する市町に在住しており、年に1回以上路面電車の利用がある15歳~79歳
・回収サンプル数:各都市200名(万葉線(高岡・射水市)のみ、回収の都合から192サンプル)
・調査時期:2022年7月
【調査項目(設問)】
SC1 |
居住地選択(路面電車が運行する市域内に居住しているかどうか) |
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SC2 | 路面電車の利用有無(年に1回以上の利用があるか否か) |
問1 |
路面電車の利用頻度 |
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問2 |
路面電車を利用する主な外出目的 |
問3 | 路面電車前後に利用した交通手段 |
問4 | 路面電車の存在が居住地選択に及ぼす影響の有無 |
問5 | 路面電車沿線への居住意向 |
問6 | 路線バスと路面電車のイメージの違い ①路線のわかりやすさ、②停留所のわかりやすさ、③速達性、④定時性、⑤乗り心地 ⑥高齢者・子育て世代の乗りやすさ、⑦利用したい時にすぐに利用できるかどうか、⑧乗換利便性 ⑨運賃、⑩環境面への影響、⑪沿道での騒音・振動 |
問7 | 目的地まで路面電車と路線バス両方の選択肢がある場合の選択 |
問8 | 路面電車がまちの象徴(シンボル)と感じているか |
問9 | 職業 |
問10 | 自動車運転免許の有無 |
問11 | 自由に使える自動車の有無 |
(1)回答者の属性
●性別及び年齢構成ともにバランスよく回答を得ることができた。
(2)回答者の路面電車利用状況
●日常的(週2回以上)利用する回答者は全都市で1割未満。
●通勤・通学利用は1割程度で、私事目的が大半を占めている。
(3)路面電車の存在と居住地選択
●路面電車があることで、居住地を選択する際に一定程度の影響を与えている。
●路面電車の沿線に今後『住みたい』と考えている人が約半数程度と多く見られる。
●路面電車沿線に『住みたくない』という回答は約1割未満と少ない。
(1)回答者の属性と組合せ利用の状況
●路面電車の利用頻度と自由に使える自動車の保有状況に相関がみられる。
●路面電車を日常的に利用(ほぼ毎日、週2~3回程度)する属性の約4割は路面電車のみを単独で利用して移動。
●年数回程度の利用者において、自動車との組合せ利用が若干みられる。
(2)居住地選択への影響
●路面電車の利用頻度が多いほど、居住地選択への影響が高くみられる。
●同様に日常的に路面電車を利用する属性において、今後も沿線への居住意向が8割程度と高い(利用頻度によらず、5割以上が沿線への居住意向あり)。
(1)路線バスと比較したイメージ
●路面電車の利用頻度にかかわらず、バスよりも路面電車の路線や停留場が分かりやすいという回答が8割以上を占めている。
●速達性と定時性について、路面電車の優位性を評価する割合が半数以上確認された。
●速達性については、1割強がバスの優位性を評価している。
●乗り心地や乗降のしやすさについて、路面電車の優位性を評価する割合が5割程度確認された。
※ほかの比較項目と比べて、路面電車が優位という回答が少ない(「どちらともいえない」という回答が多い)
●利用の手軽さや料金の妥当性について、6割以上が路面電車の方が優位と回答している。
●6割以上が路面電車のほうが環境面で優れていると回答している。
●一方で沿道環境として騒音・振動は3割程度が路面電車の方が優れていると評価している一方で、バスの方が優位という回答が2割弱みられる。
●他の公共交通との乗り換え利便性について、鉄道駅への乗り入れ有無によって、評価に差がみられる。
●駅前広場への乗り入れを行っている都市において、乗り換え利便性の評価が高い。
●目的地まで路面電車と路線バスのいずれでも行ける場合に、8~9割の大半が路面電車を選択すると回答(路面電車の利用頻度にかかわらず)。
●路面電車が街のシンボルであると評している割合が7割以上の大半を占めている。